実は九星気学の影響を強く受けた日本の奇門遁甲本には、知られざる側面があります。
奇門遁甲の盤はとても盤数が多く、1冊の本で出すと、すごく厚い本になる、ということです。
で、肝心の盤数ですが、10時1局とすると1080局、1枚の紙で4枚の裏表とすると、135枚(1紙面を裏表と扉+見開きで合計4枚で試算)使います。
つまり、相当、紙面も多くなり、そもそも論から言ってしまうと、出版は極めて厳しいことが分かります。
その為、園田氏の影響が強く残る、「八門占い化」していったことが見て取れます。
現状の状況を見続ける限り、研究者が独自の視点で、自宅で資料化することに勝る、真意の伝達は困難であろうと考えます。
その為、市販書は、九星気学と判別の困難なもの、となりつつあり、「星の意味合い」が「方位の持つ意味」にすり替えられています。
星の意味が方位の意味にすり替えられた結果の産物が「西に黄色で金運」という言葉に変わっていきます。
つまり、合言葉のように有名になっても、成立背景そのものを知らない人がかなりいることがうかがい知れます。