昨年から今年にかけ、波木星龍氏が再度、「年境」つまり、干支の切り替わりを「小寒」にしていると公表し、珍しいし懐かしい説だと思いました。
第一、日本の場合、殆ど、コピー本のような本が多く著者の意向の反映された本はかなり少ないように思います(実際の話、似た内容というより、中国語や台湾本を読み比べて、個性がない)。
また、神殺の場合も同じで「神殺」は出し方と判断法が人によりバラバラです。
殆どは明代(1368年~1644年)の星平会海全書に出自を求めているようなのですが。
台湾や中国の本では平均20種類程度の神殺を使うことが多いようです(意見が分かれる部分を取り除くという事では滴天髄や造化元鑰に流れる方もいますが)。
さてもう1つの「年境」問題ですが、次の問題で、干支の切り替わりの問題として、
1、小寒:八字・本命卦・干支
2、冬至:本命卦
3、立春:八字・本命卦・九星・干支
4、太陰太陽暦:本命卦
となる説が唱えられているのです。
波木星龍氏が「珍しい」ことを書いていたので(本人によれば、お金にならないから誰も気にしないとか)、一応、ここで再度整理をしていきたいと思います。
まず、私自身が採用するのは、
3と4の本命卦のみ。
1は今、誰が使うか分からないので使用実態は分からないのが現実です。
そこで、基本的に立春としました。
2の冬至は、年筮。
3は、基本的、4は補助的。
もし変えるとすれば、太陰太陽暦という案です。
月の満ち欠けから来る太陰太陽暦は自然の流れには逆らわない為、月の満ち欠けから日付・日時を定めるというのは、一応、理論的にはあり得るのです。
1と2は、所謂、使用実態が不明なこと、後継者的な人物が不明な点が多く、実態として、不明点が余計増えているという考えがあり、私自身は慎重な立場です。
そこで、私自身の使用基準は、
1、実態不明から使用経験無し。
2、年筮
3、基本的に使用
4、太陰太陽暦が必要になる場合に使用する。
としました。
わかりやすい例としては、「使用実態」があれば、比較的有力な人物も採用しているのではないか、ということです。
風水師でも、「小寒」を「年境」にする人を見かけたことがありません。
逆に、本命卦に「太陰太陽暦」を採用したケースはありました。
ということは、多数決ではないが、統一はされていないので、使用実態を確認していくしかないでしょう。
実際に使う人が無いなら廃れていきますから。
それでは本日はこの辺で。